消費される心理学ー僕が卒論を書いていて思ったことー

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こんにちは!ひぐらしです。

今回は、僕が卒論を書いていて思ったことを書きたいと思います。

それはずばり!

 

ワンフレーズ心理学の横行

 

テレビでも、ネット上でも心理学に関する情報に接しない日はないほど、心理学は広まっています。そんな中、僕が心理学に対して感じている危機感をつらつらと書いていきたいと思います。

 

ワンフレーズ心理学

ワンフレーズ心理学とは?

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僕の造語です(おそらく…)。

ワンフレーズ心理学とは、一言で表現されている心理学のことです。

例えば

 

  • 「〇〇する人は、……しがちだ」
  • 「嘘をついている人は△△している」
  • 「□□すると心が落ち着く」

 

などといった定型文で語られることが多いです。この記事を読んでいる方の中にも、このような「ワンフレーズ心理学」に興味を持っている方が多いのではないでしょうか?

似た言葉に、ポップ心理学があります。ポップ心理学の反対はアカデミック心理学です。ワンフレーズ心理学は、のちに述べるようにアカデミック心理学の対極にあるわけではありませんので、ポップ心理学とは違うものだと考えます。

 

誰が流行らせている?誰が消費している?

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流行らせているのは、主にテレビですね。

例えば、「ホンマで○かTV」やメンタリストの「Daig○」などが挙げられますね。面白くてつい見ちゃいますよね。
それでは、そうしたワンフレーズ心理学誰が消費しているのでしょうか?

それは、もともと学問とは遠い場所にいた人たちです。

ワンフレーズ心理学は、バイトと恋愛に精を出す女子高生のお昼のおかずになり、会社と家庭に疲れたおじさんの居酒屋のおつまみになっているわけです。

それは、心理学がある種のエンターテイメントとして消費されるようになったことを意味しています。誰の手にも届きやすいものとして広まりを見せています。

これは、他の学問にない現在の心理学の特徴だと言えます。

 

ワンフレーズ心理学の何が問題か

「心理学が広まる。全然いいことじゃないか」と思われる方も多いとおもいます。しかし、心理学を勉強している僕から見ると少し問題を感じずにはいられません。

それを分かっていただくためには、心理学研究がいかに大変かを理解していただく必要があります。

研究がいかに大変か

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まず、研究を始めるためには答えたい「問い」が必要です。この「問い」を立てるためには、自分の関心に合わせて、すでに行われている莫大な研究を読み込まなければなりません。

これが、実はめちゃくちゃ大変

そして、「〇〇を明らかにしたい!」というものが決まったら、どのように研究を進めるかという計画を立てます。この計画を研究デザインといいます。

これも一苦労。厳密な検証が必要だからです。

 

  • どのような方法で結果を出すのか
  • どれくらい人を集めるのか
  • 研究費をどこから取ってくるか
  • 分析はどうやってするのか

 

などなど、考えることは盛りだくさんです。

 

さらに、そうして立てた研究デザインに基づいて、調査や実験を行っていきます。

これも大変。実験だと時間もかかる。インタビュー調査だと文字おこしで死にたくなります。協力者集めも骨が折れる。

 

さらにさらに、得られた結果を分析するわけです。

どこをどうまとめるか。これも考えながらやらなくてはいけません。

 

それが終わったら、ようやく論文の執筆に入ります。

厄介なんですよ。これも。論文は、いわゆる「学術雑誌」というお高くとまった雑誌に載ることを目指して書きます。Natureとかが有名ですよね。この雑誌に載るためには、お偉い先生方の手厳しいチェックが入ります。針に糸を通す作業ですね。
加筆修正が終わり、晴れて雑誌に載ることができたら、やっといろんな人の目に止まるわけです。このころには、研究者は干物になっています。

そんな大変な思いで明らかにしたことが

 

ワンフレーズで終わるわけないだろ!!!!

 

もうこれは、どれくらい声の大きさ、いやフォントの大きさをあげても伝えきれないですね。

このような研究が、ワンフレーズで伝わる時、

 

  • どこでやられた研究?
  • いつやった?
  • 誰がやった?
  • どのように明らかにした?

 

などの情報がバッサリ切り落とされているのです。そのため、それが、現在の日本人に当てはまるかもわからないまま、拡散されたりしていくわけです。

「動きを真似すると相手のこと好きになるんだよ(どや)」ということを、合コンなどで意気揚々と話してしまうわけです。

これで本当に良いのか心理学…という嘆きを僕は感じています。

 

じゃあどうする?心理学

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最近ではテレビで紹介される際、どこでいつ行われた研究か、少し紹介されることがあります。

しかし、それでも不十分なのです。

そもそも問題なのは、エンターテイメントとして心理学が紹介されているということです。視聴者は当然エンターテイメントとしてしか見ないため、そうした細々した情報は見向きもされないのです。

 

そうして、ワンフレーズ心理学が一人歩きし、消費されていきます。

 

じゃあ、ワンフレーズ心理学をやめたほうが良いか?僕はそうは思いません。むしろ、窓口として必要だと思っています。そこから、心理学の世界が広がる人もたくさんいるはずだからです。

ただ

 

その窓口を世界の全てだと思わないでほしい

 

ということです。

これが、この記事で伝えたかったことです。これこそが「リテラシー」ということの本質ではないでしょうか?

一人歩きしているワンフレーズの裏には、筆舌に尽くしがたい、研究者の努力があるということを忘れないでいただきたいです。

 

最後に

卒論を書いていてふと思ったこととしては長いですが、つらつらと書かせていただきました。

このブログが目標としているのは、ワンフレーズで終わらない心理学です。それは、「リテラシー」であり、本当の心理学をお伝えるということです(なんかうさんくさい?)。

たまに、ワンフレーズ心理学的なものを引用することもありますが、それはあくまで窓口だと思っています。そうして興味を少しでも持ってくださった方が読者になっていただければ、嬉しい限りです。

最後まで読んでいただきありがとうございました!これからも心理学に関する情報を記事にしていきたいと思うので、ご興味ある方はフォローよろしくお願い致します。

 

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