正常と異常の境界ー異常心理学からー

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こんにちは!バレーボール漫画の『ハイキュー』が面白すぎます。ひぐらしです。

さて今回は、「異常」という言葉に着目してみたいと思います。以前にも、障害という言葉についてにたような記事を書いたのですが、今回はより広く「異常」という言葉に着目したいと思います。

 

是非こちらも合わせて読んでみてください

サイレントマジョリティと「障害」ー静かな境界線ー

 

異常を扱う心理学

異常心理学とは

異常心理学という学問分野があります。異常心理学は名前の通り、心理的な異常を研究する学問です。心理的な問題の成り立ちや構造、アセスメント(症状を測ること)の方法などを研究しています

この中で出てくる「異常」という言葉なのですが、これはあくまで相対的なものでしかないということを覚えておいていただきたいと思います。

 

つまり、絶対的に異常な状態なのではなく、他の人や状態と比べて珍しいこと、あるいは今のこの世界において「生きづらさ」を抱えている状態を「異常」と言っているだけなのです。なので、「異常=危険、別世界」という偏見を持っている方はそれを直した方が良いでしょう。

例えば、イチローの能力は「異常」ですよね。このような使い方をした時、「異常=類い稀」というニュートラルな意味を理解いただけると思います。

 

精神障害という言葉

さらに、この心理的異常を症状から分類したのが、精神障害というものです。うつ病や統合失調症も精神障害の一つですね。

精神障害の診断や分類には国際的なマニュアルがあります。DSM(Diagnostic and Statistic Manual of Mental Disorders)です。なんかかっこいいですね。

 

めちゃくちゃ細かいことなんですが、精神障害という言葉は、精神疾患とは異なります。もともと、疾患というものが、病気の原因が厳密にわかっているときに使われる言葉です。心理的な異常に関しては、まだまだ研究が十分ではないため、異常の原因がわかっていません。そのため、精神障害という言葉を使っています。

 

異常の4つの基準

異常は相対的なものと言いました。ということは基準があるということです。その基準は以下の4つに分けられます。

ここからは

を引用しながら説明していきたいと思います。

適応的基準

所属する社会に適応しているのが正常で、社会生活が円滑にできなくなったのが異常であるという考え方。(ミネルヴァ書房 よくわかる臨床心理学 p69)

例えば、授業中に落ち着かずに走り回ってしまう子供はこの基準から言えば「異常」となってしまいます。

 

価値的基準

判断のための理念体系に基づく規範があり、その規範の許容範囲内で行動している状態を正常とし、その規範から逸脱している場合を異常とする。(ミネルヴァ書房 よくわかる臨床心理学 p69)

最近では、LGBTの方々が多く活躍されています。一昔前までは「同性愛なんてけしからん!」という価値基準で「異常」とされていたでしょうが、現在はその傾向が薄まりつつあるといえるでしょう。

 

統計的基準

集団のなかで平均に近い標準的状態にあるものを正常として、平均から偏奇の度合いが強い状態を異常とする。(ミネルヴァ書房 よくわかる臨床心理学 p69)

なかなか難しい言葉を使っていますね。これこそ、異常という言葉相対的なものであることを示す最たるものです。数が少ない、珍しいものは「異常」。

 

病理的基準

病理学に基づく医学的判断により、健康と判断された場合が正常であり、疾病と診断された場合を異常とする。(ミネルヴァ書房 よくわかる臨床心理学 p69)

睡眠障害などはこの病理的基準ではないでしょうか。体の異常や、精神的な異常においてその原因がはっきりとわかっている場合はこの基準になります。

しかし、先ほども述べたように現在のところ心理的な異常の原因は明確にはわかっていません。そのため、この病理的基準というものは今の所、完全とは言えない状態です。

 

最後に

以上、異常についてまとめてみました。

正常と異常という言葉を考え直すきっかけになれれば幸いです。

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