こんにちは!大学で「心の問題」を専門に勉強しているひぐらしです!
今回はみなさんもよく使っているかもしれない「メンヘラ」という言葉について書きたいと思います。
俗語になっていく心の問題
メンヘラという言葉はそもそも何なんでしょうか?
噂によると、メンタルヘルスから来ているようです。メンタルヘルスから、メンヘルが取り出されました。そして、「プレイヤー」「アムラー」と同じように”er”が語尾につけられて、「メンヘラ」になったそうです。
つまり、心の問題が若い人が使いやすいように、俗語になったんですね。
普通の流行語なら別に構わないのですが、メンヘラという言葉には三つの問題があります。
メンヘラという言葉が孕む3つの問題

個別性が無視される
心に問題があると思われる行動は全て「メンヘラ」という言葉で表されてしまいます。
- 彼氏から連絡がこなくて何回も連絡してしまう女の子
- 手首を切ってしまう女の子
両方の女の子ともおそらく「メンヘラ」と呼ばれるのでしょう。
しかし、状況は全く違いますよね?このような、「病んでる」状態が全部ひっくるめられてメンヘラという言葉が使われてしまいます。
僕自身、心に問題を抱えていた女の子とお付き合いをしていた頃の話をすると、「なんだメンヘラか」と言われなんだかすごく嫌な気持ちになります。
その人は、その子の事情や問題を何も知らずに「メンヘラ」という言葉で一括りにしようとしています。それはすごく不快なことです。
また、自分から「私or俺メンヘラだから…」という人は、本当に問題を抱えているのか、冗談で言っているのかわかりません。どちらにせよ、心の問題を「メンヘラ」という言葉で安易に語る事は避けたほうが良いです。
背後にある問題が隠される
「メンヘラ」的な行動をとってしまう人にはその背景に事情があるものです。しかし、「メンヘラ」という言葉の持つ軽率さがその事実を隠してしまいます。
例えば、パーソナリティ障害という精神障害があります。一般の人のからみたら、「Theメンヘラ」と言われるような行動をしたりします。例えば、依存や自傷などはパーソナリティ障害の中でよく見られます。
そして、その背後には「満たされない気持ち」というものがある事がほとんどです。そうしたものを考えず、見下した気持ちで「メンヘラ」や「重い」という言葉を使ってしまうのはとても残念な事だと思います。
メンヘラという言葉によって、重大な問題が隠されしまうのです。そして、「メンヘラ」=「めんどくさい」というイメージが先行してしまうのです。
気軽だからこそ広まりやすい
「メンヘラ」という言葉は今となっては日常語になるほど広まっています。それは、この言葉の持つ軽さからでしょう。
その他にも「サイコ」「アスペ」などの言葉も、「メンヘラ」と同じように、日常に広まっています。
そして、その背後にある個別性、問題は無視されています。
こうした言葉が広まっているのはとても残念です。そして、日本人の心の問題に関する教養のなさを反映していると言えます。
最後に
「メンヘラ」という言葉は汚い日本語だと思います。
是非とも正しい教養と、美しい心で言葉を使っていただきたいです。
最後までご覧いただきありがとうございました。