『嫌われる勇気』が日本でなぜ大流行したのかー社交不安をめぐってー

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こんにちは!大学で臨床心理学を先行しているひぐらしです!

『嫌われる勇気』もう読みました?心理学者アドラーによって、かなり昔に本として出版されていましたが、最近ドラマ化されて再び注目を集めていますね。

嫌われる勇気―――自己啓発の源流「アドラー」の教え

 

この流行、日本人の国民性を反映しているのです。その理由を臨床心理学の「社交不安」という言葉から見ていきます!

 

社交不安とは?

 

社交不安とは、人に見られたり、人と関わったりする時に感じる不安のことです。人前で話すと緊張する。異性が隣りにいると緊張する。こういうのが社交不安ですね。

社交不安は社会恐怖とも言われます。分類が変わって使う言葉がバラバラなんですね。これら全部ひっくるめて「人に関連する不安」ということで理解して良いと思います。(長々説明しましたがイメージ通りですね…)

 

社交不安ってなにが原因で起こるの?

よく見せたい!けど自信がない!

社会心理学者のリアリーという人が、社交不安の原因を自己呈示欲自己効力感という言葉で説明しました。

 

リアリー曰く、社交不安が起きるのは

 

  • かっこいい自分を認めてもらいたいという気持ちが強い時(自己呈示欲が強い時)
  • かっこいいイメージを作る自信がない時(自己効力感が低い時)

 

の2つなんだそうです。つまり、「張り切る割には自信がない」という人が人前に出たり、人と関わる時に不安を感じやすいと言っているのです。

 

日本で特徴的な社交不安

 

「まあ、確かに…」

 

ここまでだけだと、なんとも言えない感想を抱きます。実はもうちょっとだけ続きがあります。

 

この説明に対して、「え、そうなん?日本人違くない?」と思った人がさらに研究をしました。佐々木淳・菅原健介・丹野義彦さんたちがまとめた『対人不安における自己呈示欲求についてー賞賛獲得欲求と拒否回避欲求との比較から』という名前の論文です。現在東京大学の教授もやられている先生も含まれていますし、信頼出来る内容となっています。

 

結果、日本人は「人に嫌われたくない」という気持ちから人前で不安を抱いてしまうということがわかりました。この「人に嫌われたくない」という気持ちを

 

拒否回避欲求

 

と言います。それに対して、欧米の人たちは「人に認められたい」という気持ちから不安を抱きます。この「人に認められたい」という気持ちを賞賛獲得欲求と言います。先ほど紹介したリアリーの説明は、賞賛獲得欲求のことを言っています。整理すると

 

  • 日本人の特徴→拒否回避欲求=「人に嫌われたくない」
  • 欧米人の特徴→賞賛獲得欲求=「人から認められたい」

 

ということですね。

 

このように見てくると、まさに『嫌われる勇気』というものが日本人にどストライクなのがわかります。

 

ベストセラーや流行から日本人の国民性って見えてくるものなんですね。

 

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