自傷行為(リストカット)という心の叫び

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こんにちは!大学で臨床心理学を専攻しているひぐらしです。臨床心理士という心の専門家を目指して、日々勉強に励んでいます。

さて、今回は前回の記事に引き続き自傷行為を説明します。

 

参考にする本

 

あなたの大切な人が自傷行為をした時、その背景にはどのような理由があるのでしょうか?家族、友達、恋人。自傷行為が一般化している現代では、無関係な人の方が少ないかもしれません。

 

自傷行為の支援では、「心に寄り添う」ことが大切になってきます。そのためにも

 

自傷行為が含むメッセージ

 

をしっかりとつかむ必要があります。この記事がその一つの参考になれれば幸いです。ぜひ前回の記事も合わせてご覧いただけたら嬉しいです。

前回の記事:あなたは説明できますか?自傷行為と自殺未遂の違い

 

すべてのケースが今回ご紹介するパターンに当てはまるわけではありません。支援のための参照枠として、ご理解いただければと思います。

声にならない5つの叫び

自傷行為の背景にあるメッセージを5つに分けてまとめました。

 

  • 死にたい
  • 苦しみから自由になりたい
  • 生きている感覚がほしい
  • コントロールしたい
  • 助けてほしい

 

順番に説明していきます。

 

死にたい

自傷行為は、死にたいという気持ちから起こることがあります。自殺と同じ動機です。

前回の記事でも書いたのですが、自傷行為は図のような位置付けで理解できます。

 

 

自殺未遂よりも「死」から遠いのです。

 

ただ漠然とした「死にたい」という気持ちからリストカットを行ってしまうことがあります。その気持ちが具体的な形を持つ前に対応する必要があります。

 

苦しみから自由になりたい

意外かもしれないですが、自傷行為をすると高ぶった気持ちが落ち着くことがあります。

 

たとえば、リストカットをしている人が「血を見ると落ち着く」と言ったりします。

他にも、刺激に耐えられなくなった自閉症の子供が頭を壁に打ち付けるのは、落ち着くためだという説明もあります。

 

このように、自傷行為には浄化作用(カタルシス)の役割があります。この場合は、逃れたい苦しみが何かを考える必要があります。その苦しみに寄り添うことが必要です。

 

生きている感覚がほしい

空虚感や虚無感が人を支配している時、自分が生きているのかどうかわからなくなってきます。その時に、刺激として自傷行為が行われることがあります。

 

「血が出ること」「痛いと感じること」それらを通じて、自分の生きている実感を少しでも強くするのです。

 

この理由が主となって行われる自傷行為はうつ病などの精神障害を背景としている場合が多いようです。

 

コントロールしたい

 

過去の記事:自分の人生を生きないと病気になるのか?

 

でも紹介したように、人はコントロール感覚を失うと何かで「代償」しようとします。

この代償のために、自傷行為が行われることがあります。つまり、「体を傷つける=支配する」ことでコントロール感覚を得ているのです。

コントロール感覚を失うような環境へのアプローチが必要であると言えます。

 

助けてほしい

いよいよ最後です。誰かに対するメッセージとして自傷行為が行われます。上で紹介してきたものもそうですが、この「助けてほしい」が最も心の叫びとしての要素が強いです。

 

一般的に、自傷行為をしている本人は「助けてほしいから自傷行為をする」ということを否定するそうです。しかし、周りにいる人は、こうした声にならない心の叫びに寄り添っていくことが必要です。

 

この「助けてほしい」というメッセージは周りに人だけでなく、自分自身に対しても向けられています。「苦しみを忘れるな」という血の刻印を自分の身に刻むこともあります。

 

自傷行為(リストカットなど)は本人の自覚のないまま発せられる叫びです。ぜひ耳を澄ましていただきたいです。

 

最後に

リストカットなどの自傷行為は、紹介した5つの理由などが組み合わさって起きるものです。寄り添って理解することが大切です。

しかし、過保護的に寄り添いすぎるのも危険なことです。前回の記事でも説明したように、自傷行為は

 

心の専門家に相談する

 

を心構えとしてほしいです。紹介した理由、すべて一般の人のキャパシティをオーバーするものです。無理をせずに専門家の指示を仰いでいただきたいです。

 

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