【統合失調症とは】症状・種類・原因・予防・治療について解説

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こんにちは!大学院で臨床心理学を勉強しながら、心理学やメンタルヘルスについてのブログを書いていますひぐらし(@psycholokorori1)です。

 

このブログでは専門的な知識がない人でもわかりやすいように、精神障害(心の病)や発達障害の知識をまとめています。今回は「統合失調症スペクトラム」についてイラスト付きでわかりやすく説明していきたいと思います。

 

統合失調症とは?

「統合失調症」って聞いたことはありますか?というよりそもそもなんと読むのでしょう。

 

統合失調症と書いて、「とうごうしっちょうしょう」と読みます。馴染みがないかもしれませんが、100人に1人はかかると言われている、意外にも身近な脳の障害です。

今からその症状について説明するのですが、「こんな感じなっちゃうの?」「聞いているだけで怖くなる」と思うかもしれません。大丈夫です。正しい対応をすればよくなる脳の障害なので、ぜひ正しい知識を身につけてほしいなと思います。

 

もし時間がある方は、統合失調症を題材とした『ビューティフルマインド』という映画や、こちらのサイトにあるyoutubeなども見てみてください。

 

統合失調症ナビ:統合失調症体験動画

統合失調症

 

統合失調症の症状と種類(DSMの基準)

統合失調症スペクトラムを含む精神障害にはDSMという診断のためのマニュアルがあります。それを参考にして、統合失調症の特徴について簡単にまとめましょう。

 

まずスペクトラムという言葉がありますね。これは、「連続体」という意味です。つまり、ある症状が強い人から、その症状があまりない人までを、ごちゃっとくくって「これは統合失調症を中心にした病気だ!」としているということです。「光のスペクトラム」ように、濃さや色がグラデーションになっているのです。

 

 

この記事ではその中心になっている統合失調症について詳しく説明します。統合失調症は以下の症状のいくつかあるとされています。

 

1. 妄想

2. 幻覚

3.  まとまりのない発話

4. ひどくまとまりのない、または緊張病性の行動

5. 陰性症状(すなわち情動表出の現象、意欲欠如)

 

なんのこっちゃわかりませんね、詳しく説明しましょう。

 

幻覚・妄想

統合失調症 妄想 幻覚

幻覚と妄想ってなんでしょうか?違うものですか??これは全く違うものです。

 

幻覚は「対象なき知覚」と言われています。本当はないものをあるように感じるということです。幻視や幻聴などがあります。幻視は目の前にないものが見える、幻聴はだれも聞こえていない声が聞こえるなどです。

 

それに対して妄想とは、本人が考えていることです。「自分はだれかに狙われている」とか「自分はみんな嫌われている」とか「もしかしてニュースに出ているあの事件は自分がしてしまったんじゃないか」などなど、根拠がない考えのことを妄想と言います。そして、周りの人がいくら説明しても、全然その考えを変えることがありません。「絶対そうだ」と決めつけています。

 

統合失調症になるとこうした現実離れした世界に入り込むことになります。統合失調症の人が生きる世界は、私たちの感じている世界とは違ったもので、とても辛いものになります。

 

コラムー妄想の段階

妄想は三段階で、がちがちに固まったものになると言われています。

まず、なんとなく気味が悪く、不安に感じている「妄想気分」から始まります。そのあと、何気ない身の回りのものがなにかしらの意味を持っているように感じる「妄想知覚」という段階になります。最後に、そうした点々としている意味が1つの線で結ばれるように感じる時、「ああ、そういうことだったのか」という妄想が確信になります。これが「妄想着想」です。

 

まとまりのない発話・行動

統合失調症 まとまりない

統合失調症になると、認知障害や感情障害、自我障害が起こることがあります。

 

認知障害とは、考える力が下がってしまうことです。こうなると、喋っていることがまとまりがなく、文法などもめちゃくちゃになったります。

感情障害とは、場にそぐわない感情や、1つのものに好きと嫌いどっちの感情も持ったりすることです。場にそぐわない感情は、全然そんな場面じゃないのに、笑い出したりすることです。

最後の自我障害は、自分の考えが外に漏れ出ているように感じたり(考想伝播)、自分が他の人に操られているように感じたりする状態(させられ体験)です。これは先ほどの「妄想」とも関係していますね。

 

これらによって、話し方がめちゃくちゃになったり、行動がめちゃくちゃなものになってしまうのです。これが出てしまうと、社会生活はかなり苦しくなってきます。

 

陰性症状

統合失調症 陰性症状

陰性症状は、うつ病と少しにているところもあり、紛らわしい時があります。

 

陰性症状の、陰性という意味は「もとあったものがなくなる」ことだと覚えておくとわかりやすいです。

感情がなくなったり、何に対しても興味を失い自閉的になったりするのが陰性症状です。その結果、引きこもりになったりして、症状がどんどん悪化するということもあります。

 

以上が大体の統合失調症の説明です。なによりも大切なのは

 

悪くなる前に病院にいくこと!

 

これはこのあと何回も言います笑ではどのように見分ければいいのでしょうか?次で説明します。

 

コラムー緊張型の統合失調症

統合失調症には、3つのパターンがあると言われています。妄想型、解体型、緊張型です。妄想型と解体型は大体上の説明の症状が中心ですが、緊張型が少しわかりづらいです。専門的なないようになるのでコラムとしてまとめました。

緊張型の統合失調症は、「緊張病」という統合失調症スペクトラムに含まれる精神障害の特徴を持っています。具体的な症状は以下の通りです。

  • 昏迷|感情の動きがない、周りの人との関わりがない
  • カタレプシー|動かされた姿勢のまま止まっている
  • 蝋屈症(ろうくつしょう)|固まって動かない
  • 無言になる
  • 指示に対する反応がなかったり拒絶する

 

統合失調症を予防するために

統合失調症 予防

知識をつける

まずは何と言っても知識をつけることが大切です。最初にも書いたのですが、統合失調症は100人に1人がかかると言われている身近な病気なのです。そして、症状が出るのは中学生ごろから30歳の前と若い時期です。

また、統合失調症は遺伝するものでもあります。なので、親や親戚に統合失調症の方がいらっしゃる方は普通の人よりもリスクが高いので、ぜひ統合失調症について詳しく知っておくと良いでしょう。

 

前駆期で対応する

統合失調症には前駆期(ぜんくき)というものがあります。前駆期とは、地震で例えるなら予震のようなものです。本震がくるのを知らせてくれる、小さな揺れですね。

 

統合失調症が悪化すると、先ほども書いた妄想や幻覚が見え始めたりします。その前に、予兆があるのです。それが前駆期です。

 

統合失調症の前駆期の特徴をあげます。ぜひ、このサインが出た場合はすぐに病院にいくことが大切です。

 

本人が感じる症状として以下のものがあります。

  • 落ち込んだ気分
  • 思考力や記憶力の低下
  • 頭が重い感じ
  • 頭痛
  • 倦怠感・何をするのもめんどくさい
  • すぐに疲れてしまう
  • 眠れなくなる

 

その他、周りの人が見てわかるサインとして以下のものがあります

  • 口数が少なくなる
  • 活発さがなくなる
  • あらゆるものへの興味がどんどんなくなっていく

 

ぜひ、友達、子供さんがこうした症状になっている場合は要注意です。

 

統合失調症かもしれないと思ったら

統合失調症 支援 治療

今まで説明してきたような統合失調症の特徴に当てはまっていたり、現在家族が引きこもっていてそうした症状が出ているという場合

 

すぐに病院に行ってください

 

30回言っても言い足りないぐらいです。できるだけ早期に支援につなげることが大切です。

本人がいけない場合は、保健所の保健師さんなどにも相談すると力になってくれるかもしれません。

 

いい精神科やメンタルクリニックの探し方は以前、別の記事でまとめたのでぜひご覧ください。

[保存版] 簡単!信頼出来る精神科・心療内科の探し方

2017.02.18

 

統合失調症の原因と治療(支援)

統合失調症の原因はなんなのでしょうか?また、それに基づいて、病院に行った場合、どんな支援が受けれるのでしょうか。簡単にまとめました。

 

統合失調症の原因

まだ詳しいことははっきりとわかっていないんですが、統合失調症は「ドーパミン」という脳の中の物質の働きが、異常になることによって生じると考えられています。この異常は、10代後半〜30歳ごろに起きやすいと言われています。

もう少し具体的にいうと、陰性症状は中脳皮質系という場所のドーパミンの働きが悪くなると生じると考えられています。

それに対して、幻覚、妄想などの症状は中脳辺縁系という場所でドーパミンが異常な働きをすることにより生じるとされています。

 

これは全然覚えなくてもいいのですが、統合失調症の症状はドーパミンという物質の異常によって説明される可能性が高いということです。このドーパミンの異常は、遺伝的な原因が考えられています。ストレスにさらされることでその異常が出てくるようになります。

 

薬物治療

統合失調症の症状が前面に出ている場合は、抗精神病薬(こうせいしんびょうやく)によって症状を抑えることから始まります。

先ほども書いたように、統合失調症はドーパミンという脳の中で働いている物質の異常によって起こると言われています。それを調整してあげる薬が、抗精神病薬です。

 

認知行動療法(心理療法)

「自分はゴミみたいな人間だ」というような頭の中の考えは、「全員自分の敵だ」というような悪い妄想につながりやすい危ないものです。そうした頭の中の考えを変えるために、認知行動療法が効果的であるとされています。認知行動療法とは、ざっくり言えば「考え方と行動を変える」という心理的な治療法です。

現在病院などで臨床心理士さんなどによるプログラムも行われています。

 

SST・リハビリ

その他にも、SST(ソーシャルスキルトレーニング)や認知能力のリハビリテーションも行われます。これは、妄想や幻覚などの激しい症状が収まったあとに行います。

デイケアのような形で提供されているものがほとんどです。このような支援を通じて、ストレスの対処法を学んだり、安心して社会生活を過ごせるような力をつけます。これにより、再発を防止するのです。

 

 

以上少しだらだらと説明してきてしまいましたが、伝えたいのは

 

 

支援につながること

 

支援につながれば、統合失調症が悪化するのを抑えられます。ぜひ、この記事で読んだことを頭の片隅においていただければと思います。

 

最後にー日本の精神保健

残念ながら日本の精神保健システムは先進国の中でもとても遅れています。そのため、統合失調症のような重い精神障害が治療されないまま放置されていたりということがよくあるのです。

そのためにも、届くかはわかりませんが、多くの人にこうした精神障害の知識を知ってもらって対処方法を学んで欲しいと思って記事を書いています。

 

最後に統合失調症を理解するのに参考になる本を紹介します。ぜひ、この記事を読んで興味が出て方は参考にしてみてください。

 

マンガで分かる統合失調症シリーズ(中村ユキ著)

お母様が統合失調症を患い、その隣で寄り添い続けてきた中村ユキさんが、統合失調症のリアルをわかりやすく説明しています。マンガ形式になっているので、とても読みやすいです。

中村ユキさんは地域精神保健を推し進めるためのパンフレットにも、マンガを寄稿しているとても熱心な活動家です。一般の人にも統合失調症の理解を広めていく姿勢に、僕も頑張らないとと思います。

 

統合失調症がやってきた(ハウス加賀谷・松本キック著)

こちらひと昔前に有名になった本です。お笑いコンビ「松本ハウス」の、ハウス加賀谷さんが統合失調症を患ってから、コンビとして復活するまでを書いたエッセイです。

精神科のお医者さんも絶賛するほど、相方松本キックさんの支え方は勉強になります。ぜひ読んでいただきたい本です。

 

 

最後まで読んでいただきありがとうございました!!これからもよろしくお願い致します。

 

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