【双極性障害】症状・予防・薬・どこへ治療に行けばいいか解説

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こんにちは!大学院で臨床心理学を勉強しながら、心理学やメンタルヘルスについてのブログを書いていますひぐらし(@psycholokorori1)です。

 

このブログでは専門的な知識がない人でもわかりやすいように、精神障害(心の病)や発達障害の知識をまとめています。今回は「うつ病/大うつ病性障害」についてイラスト付きでわかりやすく説明していきたいと思います。

 

双極性障害とは?

「双極性障害」って聞いたことはありますか?というよりそもそもなんと読むのでしょう。

 

双極性障害と書いて、「そうきょくせいしょうがい」と読みます。あまり馴染みがないかもしれませんが、日本では、100人に1人はかかると言われている、意外にも身近な脳の障害です。

 

「双極性」。両方のはじっことがあるという意味です。心が落ち込むだけ落ち込むのと、テンションがMAXになるのと両方あるということです。ちなみに、この落ち込んでいるときをうつ状態、テンションがMAXなときを躁(そう)状態と言います。

 

双極性障害は、その気分の浮き沈みを調整するのが難しくなる脳の問題です。100人に1人がなると言われているわけですから、あなたがならないという保証はないわけです。ぜひ正しい知識をつけてください。

 

 

双極性障害の症状(精神障害のマニュアル|DSMの基準)

双極性障害を含む精神障害にはDSMという診断のためのマニュアルがあります。それを参考にして、双極性障害の特徴について簡単にまとめましょう。

 

双極性障害は、Ⅰ型とⅡ型に分かれます。

Ⅰ型は、気分が上がる時がⅡ型に比べてブチ抜けています。図にするとこんな感じです。本質的には、2つとも同じ特徴を持っているので、この記事では混ぜて説明しています。両者の共通点に、テンションの上がり下りがあるということだけまずは覚えましょう。

 

双極性障害 違い

 

もう少し詳しく言うと

双極性Ⅰ型障害は、躁病エピソード(テンションがすごい上がる)と抑うつエピソード(テンションがすごい沈む)を順番に経験します。

それに対して、双極性Ⅱ型障害は、軽躁病エピソード(テンションが上がる)と抑うつエピソード(テンションがすごい沈む)を順番に経験します。

 

エピソードというのは、「そういう期間」ということです。躁病エピソード、軽躁病エピソード、抑うつエピソードを順番に説明しましょう。

 

躁病エピソード

双極性障害 躁エピソード

躁病エピソードは、テンションの上げ幅が大きく、入院が必要かもと思われるほど症状が重くなります。

具体的な症状は、以下の通りです(先ほどのマニュアルのp61を参照しています)。このうち、3つ以上当てはまることが、双極性障害の診断には必要です。

 

(1)自尊心の肥大、または誇大

これは、「自分はなんでもできるんだ!」と感じている状態です。「神のお告げを受けた」「自分は神だ」といったような妄想的な考えを持つことがあります。万能感を持つのですね。

 

(2)睡眠欲求の減少

「寝なくても大丈夫だ」と思います。実際に、躁病エピソードの間は大丈夫なのですが、知らぬ間に体力は削られています。普段よりも、寝る時間が極端に少なくなっても、平気という場合は要注意です。例えば1日3時間ぐらいです。

 

(3)普段より多弁であるか、しゃべり続けようとする切迫感

しゃべりが止まらないです。ただのおしゃべりを超えて、言葉が次々に湧くように出てきます。それは、怒っているように聞こえることもあります。

 

(4)観念奔逸、またはいくつもの考えがせめぎ合っているといった主観的な体験

考えていることが次々から移っていきます。こっちのことを話しているかと思うと、次にはあっちのことを話しているという感じです。

また、本人も自分の中に次々にアイディアなり、考えが浮かんでくるのに気づいています。アーティストの中には、双極性障害でこの症状を持っている方もいらっしゃるそうです。

 

(5)注意散漫

刺激にすぐ刺激されるため、1つのことに集中しているのが困難です。また、考えが湧いてきたりするとそれだけで落ち着いているのが難しくなりますよね。

 

(6)目標指向性の活動の増加、または精神運動焦燥

「自分には使命がある」という妄想的な考えに支配され、アクティブに行動します。例えば、「私は神様から、お告げを受けた。この素晴らしい考えを本にしてみんなに知らせてあげなければならない」などですね。

「なにかをしないと」と焦っているような感じです。

 

(7)困った結果につながる可能性の高い活動に熱中すること

危険を顧みない行動をしようとします。これをリスクテイキング(risk taking)行動と言います。過激系のYoutuberがしていることを厭わずにしてしまうような感じでしょうか。あとは、無分別にいろんな人と性的な関係を持ってしまうと、後先を考えない感じが症状の特徴です。

 

軽躁病エピソード

軽躁病エピソードは、躁病エピソードの症状がそこまで強くないバージョンです。躁病エピソードは、「入院が必要になるかも?」ぐらい症状が重いのですが、軽躁病エピソードは意外にも普通に生活できている人もいるぐらいの症状です。

ただ、軽躁病エピソードでも、周りの人が見て「あれ?この人ってこんな感じの人だっけ?」と思われるぐらいの変化は出ます。それがサインだと言えるでしょう。

 

具体的な症状の例は、先ほどの(1)〜(7)と一緒ですので、そちらを見ていただければと思います。

 

抑うつエピソード(うつ病の症状)

双極性障害 抑うつエピソード

躁病エピソード、軽躁病エピソードは、テンションが上がる方の症状でした。

それに対して、抑うつエピソードはそれに続く(もしくはその前)落ち込みの時期です。「抑うつ」は、うつ病の症状とほとんど一致します。具体的な症状は以下の通りです(さきほどのマニュアルのp64を参照しています)。

 

(1)ほとんど1日、毎日の抑うつ気分

気分の落ち込み、悲しみ、空っぽな感じ。それが、周りの人にわかるぐらいということです。落ち込んで泣いていたり、気分をあげることができません。

 

(2)興味や喜びの減退

以前していた趣味を楽しめなくなります。また、周りのものへの興味がなくなっていきます。

 

(3)体重の増加or減少、食欲減退or増加

気力がなくなると、食欲がなくなってしまうとか、引きこもって無意味にものを食べすぎたりということが出てきます。

ちゃんとご飯を食べているからといって、症状がないというわけではありません。「きちんと、ご飯をおいしいと感じて食べているか」というのがポイントです。食欲が下がっていると、ご飯の味がしないということがよくあるからです。

 

(4)不眠もしくは過眠

意欲が出てこないので、ずっと寝ているか、または1日のリズムが狂っていたり考え事が多いと夜に眠れなくなります。病院に行こうという場合、この「寝れない・寝足りない」でつながる場合が少なくありません。睡眠は精神障害の重要なサインの1つですね。

 

(5)落ち着きがなくなる、反応が乏しくなる

そわそわしていたり、逆に何もしようとしなくなります。活動性に変化が見られます。

 

(6)疲労感、気力の減退

過ぎに疲れてしまいます。そして、それが溜まって動きたくないという状態が続きます。何に対してもやる気が持てません。

 

(7)無価値観、過剰な罪責感

これは、自殺にもつながりやすい考えです。「自分には価値がない」と思ったり、「自分のせいでこうなったんだ」と必要以上に自分を責めてしまいます。自分で自分をどんどん追い詰めてしまいます。

 

(8)思考力や集中力の減退

気分の調整が取れていないので、集中することも何か難しいことを考えるということも難しくなっていきます。仕事の質が落ちたり、学校の成績が落ちます。

 

(9)死について繰り返し考える

死にたいと思います。この考えが出てきた場合、すぐに専門機関につなげることが大切です。そうでない場合、本当に自殺してしまう危険があります。それは、この抑うつエピソード(落ち込む時期)が終わって、活動性が高くなるときにリスクが高くなるとも言われています。

 

双極性障害の予防と治療

まずもって大前提として、こうした双極性障害の症状がある場合は

 

メンタルクリニック(精神科)

 

を受診することを強くおすすめします。そこでは、お薬をもらえるだけでなく、様々な知識やアドバイスをもらえます。いいメンタルクリニック(精神科)の探し方はこちらをご覧ください。

[保存版] 簡単!信頼出来る精神科・心療内科の探し方

2017.02.18

 

ここでは、自分でできるケアと、そういった専門機関で受けられるサービスについてまとめたいと思います。

 

初期のサインに対処する

双極性障害は、「上がったり下がったりする」ということは最初に説明した通りです。この上がり始め、下がり始めをうまくつかんで対処することが大切です。

双極性障害 予防

 

双極性障害は、気分の調整が難しくなる病気です。症状が重くなる前に、自分で変化に気づいてストレスを減らすことが大切です。

 

そのために、有効な方法が2つの方法です。

 

環境を調整する

双極性障害の支援では、家族の方の理解がとても大切になります。家でのストレスを減らしたり、外でのストレスを家族がケアできるようになると、双極性障害の人は楽になります。

 

そのための一歩として、家族の方が双極性障害をよく知ることが大切です。今この記事を読んでいるあなたはそういう意味で、家族の方に力になれる可能性が大です。

 

何度も書くのですが、精神障害は遠い国の話ではなく、いつあなたの隣で起こってもおかしくない問題です。双極性障害は、100人に1人がかかると言われています。他人事ではなく、正しい知識を持っておきましょう。

 

考え方を変える

本人の対処能力を高めるために、認知療法が有効という研究があります。認知療法とは、ざっくり言うと「考え方を変える」訓練のことです。

 

外からのストレスは調整が難しくても、その捉え方を変えるだけで感じるストレスは減るものです。

 

考え方の他にも、他の人とのうまい付き合い方を学んだり、対処能力をあげたりすることでうまくストレスを下げることができます。これは、メンタルクリニックなどにかかったときなどに臨床心理士さんが支援してくれると思います。

 

薬物療法(気分安定薬)

双極性障害は、脳の異常が原因であると言われています。脳の気分を調整する部分がうまく働かなくなっていて、テンションが上がったり、下がったりをコントロールできなくなっているのです。

 

そのため、クリニックなどでもらえる気分安定薬を継続して飲むとその症状を抑えられるようになります。ぜひ、症状に困っているときはお医者さんに相談しましょう。

 

最後にー障害を抱えて生きる

双極性障害は、その症状の重さをコントロールできればその人の個性ともなる部分があります。実際に、アーティストなどの創造性を生かしている仕事をしている人の中には、双極性障害の人も多いと言われています。

 

もし、自分が双極性障害かもと思う方は一人で抱え込まずに、専門家に相談しましょう。また、自分の周りの人が「双極性障害かも」と思う場合は、何かその人の力にできることはないか探してみましょう。

 

そうした一歩を踏み出すきっかけに慣れたら幸いです。

 

興味がある方は、より詳しい本を読んでみてください〜

 

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