Well-being(ウェルビーイング)の訳と意味ーポジティブ心理学から

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こんにちは!大学院で臨床心理学を勉強しながら、心理学やメンタルヘルスについてのブログを書いていますひぐらし(@psycholokorori1)です。

 

さて、最近よく使われている「Well-being(ウェルビーイング)」について詳しく、その訳や意味、背景となる知識について解説していきたいと思います!!

 

Well-beingとは?その意味と定義

Well-being、Well-being。ニュースや専門家などがやたらめったら使っている印象ですが、本来どういう意味なんでしょうか?いったい何を表している言葉なんでしょうか?丁寧に説明して生きたいと思います。

 

Well-beingの直訳

well-beingをGoogleで調べると、「福祉」というのがでかでかと出てきますが、その意味で使うことはほとんどありません。

 

他の辞書を見ていると

健康で安心なこと、満足できる生活状態、福利、幸福(From 英辞郎 on the web

 

という意味が載っています。こちらが心理学や、精神保健の分野でよく使われる方の意味です。Well-beingとは、直訳で「良好な状態」ですが、もう少し砕いて言うと「幸せな状態」ということです。

 

Well-beingの定義|世界保健機構WHOから

こちらのwell-being、最初に登場したのは1946年にWHOが提示した声明なんだそうです。最近ではもう少し詳しく、説明がされているのでそちらの引用しましょう。

Well-beingな状態とは、ただ単に健康な状態、心の病がない状態を指すわけではありません。それとは別物なのです。具体的には

 

  • 自分の能力を生かせている(気づいている)
  • 日々のストレスに対処ができる
  • 実り多く働けている
  • 自分が所属するコミュニティに貢献できている

 

これらの状態を指すと言われています。といっても、これはあくまでWHOの言う定義の具体例のようなものなので、実際はもう少し広い概念です。

 

ちなみにこちらの文献からの引用です

→ World Health Organization: Promoting Mental Health. Concepts, Emerging Evidence, Practice Geneva: World Health Organization 2004.

 

Well-beingの意味|セリグマンの定義から

アメリカのとても有名な学者さんである、Martin E.P. Seligman(マーティン・セリグマン)という人が、well-being理論というものを提唱しています。

 

Well-being理論では、well-being(ウェルビーイング)が5つの要素から構成されるとしています。

 

P:ポジティブ感情(Positive Emotion)

これは、そのままかもしれませんね。美味しいご飯を食べて幸せになる、ゲームをやって楽しくなるなどなど、ポジティブな感情が溢れていると、well-beingに近づきます。

 

E:エンゲージメント(Engagement)

エンゲージメントのイメージは、「ぐっと入り込んでいる」という感じです。没入ですね。ある仕事や作業に、集中するあまり時が止まっているように感じたり、没我的な状態になることを表しています。これを専門的には「フロー状態」と言います。

なにかに、のめりこめることは確かに良い人生に必要ですね。なので、この「エンゲージメント」もwell-beingの一つの要素となっています。

 

R:関係性(Relationship)

多くの人にとって、人と関わることは幸せにつながるとされています。

少し考えてみましょう。あなたが最近大笑いしたのはどんな時でしたか?

 

 

どんな時だとしても、それは「誰かと一緒にいた時」だった人が多いのではないでしょうか?つまり、「幸せ」にすごくことに人と関係を持つことは大切な一つの要素となっているのです。

 

M:意味・意義(Meaning)

ボランティア活動がイメージしやすいですね。それが、お金をえたり人から尊敬を集めたいという目的のためになされるのではなく、「誰か(or社会とか何か)のためになる意味・意義のある行為」である場合に、well-beingに関係するとされています。

 

よくポジティブ心理学では、「幸せ」を感じるにはボランティアをすると良いということが言われますが、それはここからきているのですね。

 

A:達成(Achievement)

最後ですね。勝つためだけに勝つ、達成するためだけに達成する。普通に考えて、勝つと嬉しいですよね。well-beingに必要な要素です。

これはかなり他の要素と関連していますね。何かを達成することを目指して、努力し勝負している時は「没入(engagement)」していますし、勝つと嬉しくなるのは「ポジティブ感情(positive emotion)」と関連しています。

 

これらの要素が、それぞれwell-beingとして定義される「幸せ」に影響するということです。ちなみに、頭文字がPERMAになっていまう。Permanent(永続、天然パーマのパーマじゃないですよ!)からきています。

 

どれか一つが大切なのではなく、一つ一つがwell-beingに大切なものです。

 

 

だいたいここまで、well-beingの訳や意味、概念についてはわかってきましたね。次回の記事では、well-beingをもう少し深掘りして、「障害があっても幸せ(=well-being)に生きることができるか」という問いに答えていきたいと思います。ぜひぜひそちらもご覧ください〜

 

 

Well-being理論

厳密には、ポジティブ心理学で定義される幸福と、well-beingは違うものです。幸福=happinessという概念は、概念としてふわふわしていて、一つの次元から構成されるものとして定義されていたので深みがなかったのです。

このように、well-beingを5つの次元から記述することによって、「幸せ」なるものを立体的に定義することができるようになったのです。それがこのwell-being理論の功績です。もっと詳しく知りたい方はこちらの本を読んでみてください。

 

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